歯科治療に対する僕の考え

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 tamaさん、コメントありがとうございます!質問の答えになるかわかりませんが、僕の考えている事を書きます。
 お口の状態や患者さんの状況によって治療方法はさまざまです。治療方法選択で考えることは、効果が多く害の少ない治療と、歯が健康で長持ちしやすい治療です。キレイと歯の健康が相反する場合は、お口の長期的な健康を犠牲にしてまでの「今」のキレイさを優先するのは、僕はオススメしていません。歯が健康なことによって、末永く会話や食事が美味しくいただけることに役立てたなら、ウレシイナーと思っているからです。 
 「短期間でキレイに」がウリの美容外科系の歯科にありがちな、基礎工事に当たる基本治療をはしょり、キレイにするだけが目的で、健全な歯でも神経を取って、削って被せたりする治療は、長持ちするのか僕は心配だと思います(もちろん患者さんが長持ちを望まず、とにかく早く、きれいになれば、それで満足ってことならそれで良いのですが)。
 健全歯と治療歯、あるいは健全歯とインプラント(人工歯根)を比較すると、長期にわたってトラブルなく、安定して何十年も快適に機能しうる可能性が高いのは、断然天然歯です(逆なのであれば、健全歯でも削ったり抜いたりして、人工物に置き換えることは治療行為として認められるし、僕も積極的におススメだと思います。とにかく「アイラブ天然歯!」というわけではありません)。多くの歯科医はそう思っていると思います。必要最小限の治療介入が、安全で、しかも長持ちすると思っています。しかし必要な場合は積極的に介入することも必要で、そうとなったら、細心の注意を払って、最善の技術を尽くす必要があります。なぜなら歯の治療って治してるわけじゃないからです。人工物で繕って、修理・修繕しているだけだからです。インプラントもそうで、天然歯を失う場合に、あるいは残っている歯を助ける目的で、人工物で補うわけです。
 歯がダメになったらインプラントがあります。ダメになった時のインプラントは第一選択だと思いますが、キレイにするために健康な歯を抜いてインプラントにするとか、他に方法があるのに時間短縮のために、歯の神経を取って、歯を削って、被せ物で歯並びを整えるのは、長期的なお口の健康とは相反する処置だと思っています。こんな感じに僕は日々の歯科診療で感じています。tamaさん返答になっていますでしょうか?ぬかっていれば、またご指摘ください!

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