デンタルインプラントと歯の保存

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 整形などで用いられる人工関節、アレもインプラントといいます。人工関節について詳しくは知りませんが、体内に移植されているため感染のリスクは低いと考えます。デンタルインプラントは細菌が常にいて、しかも繁殖しやすい条件を持った口(体外)に突き出ているため、常に細菌に感染するリスクを持っています。
 病理学者に言わせるとチタンでできた人工歯根、デンタルインプラントは「指に刺さったすいばり」と同じ状態だそうです。「異物が体に刺さった状態」であると。なので人工歯根は天然歯根に比較して細菌に感染しやすいと言われています。また、デンタルインプラントはショックアブソーバーや感覚受容器として働く「歯根膜」を持たないため、タコやイカなどなどを天然歯と同様に食感を美味しく楽しむことはできません。さらに、インプラントが歯周病にかかってしまった場合は天然歯の場合よりも骨が大きな被害を被ることが多いです。
 というわけで人工物であるインプラントは天然歯にはかないません。機能しうる歯は大切にすることが最良です。「歯を保存する技術がないから」あるいは「めんどうだから」という理由で安易に抜歯+インプラントとの考えは危険です。
 しかししかーし、それでもダメな場合、近代デンタルインプラント約40年の歴史の中で、インプラント治療によって咬合機能が回復し、快適な食生活ができることもわかってきました。デンタルインプラントは生活の質を向上させる、有効な再建治療です。天然歯を失った場合(失う場合)の治療法の中で優秀な選択肢の一つです。
 

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