保険治療で奥歯にかぶせ物をする場合は一般的に銀歯と言います。正確には12%金銀パラジウム合金と言います。
保険と自費では、実際にかぶせる治療の段階で、使う型採り(印象)材料や、石膏、技工士さんの使う諸々の材料、工程、製作時間などに違いはありますが、その前の基礎工程が大事なことは、どっちも同じです。
よく家に例えられます。どんなに立派なお家を建てるにしても、地盤がしっかり基礎工事されていなければ、長持ちしない。今懐かしい「アネハ物件」がソレでしたよね?見えない部分を手抜きして、上物作っちゃったんですよね?
かぶせる前の基礎治療には
・口の中を清潔な環境にし、保つようにする
・虫歯の部分(感染歯質)を除去する
・歯肉の炎症を消退させる
・歯周ポケットがあれば、改善する
・神経(歯髄)の処置が必要であれば、根の中の治療(歯内治療)を行う
・歯の位置異常があれば、改善する
・健全な歯質を歯肉より上に確保する
などがあげられます。こじれていればいるほど、処置と時間を多く必要とします。しかしこれらの基礎治療は保険であろうが自費であろうが、長持ちを望むなら大切な治療です。その分治療回数や治療期間は増えてしまいますが・・・
それらを整えたうえで、かぶせる歯の形を整え(形成)、削った部分を正確に覆うべく正確に型採りをし、それをもとにクラウン(冠)を製作することになります。
奥の歯(右側)の虫歯が歯ぐきの中まで進攻しています
根の先の病気(根尖病変)や根の中の環境不備(根管充填剤不足)などがこのレントゲンからうかがえ、根管治療の必要性を説明しました
むし歯を完全除去し、根の中の治療(歯内治療)を行い、歯周外科処置も行って健全歯質を歯肉縁上に獲得しました!それらを確実に行った後に、形成、印象、装着となります♪
銀歯は体の中で使う材料として、審美的、安全性、生体親和性から、理想的な材料とはいえませんが、それでも大事にすればするだけ長持ちします
あとはメインテナンスで、末長く良い状態をキープして、食べたいものを良く噛んで食べ、よく笑い、健幸人生を歩みましょう♪