毎年秋に行われる臨床歯周病学会九州支部研修会が先日北九州で開催されました。
土曜日の夜はフナコシファミリーの面々と楽しみました。
日曜日の研修会にはナカノ歯科スタッフ全員で参加し、
ナカノ歯科の奥村衛生士が歯周治療について発表しました。
歯科医師部門では九州大学の歯周病科の西村教授の講演がありました。
世界には肥満症の人の数と同じ数だけ、飢餓に苦しんでいる人たちがいるそうです。
まさに「奪い合えば足りず、分けあえば足りる」ですね~
そしてショッキングな言葉!
ま、自分には関係ないですけど・・・
前回のブログではゴールドしかやっていないみたいに思われたかもしれませんが、そんなことはありません。
金属焼付ポーセレンもやっています(PFMとかメタルボンドとも表現されます)!
ただ、オールセラミックがすべての場合において、常に最高!とは思っていないということです。
機能的で長持ち、あるいは審美性も兼ね備えるのかなどによって被せ物の材質の選択も変わってきますし、
歯の削り方も変わってきます。
治療目的や、連結が必要か不要かなど、さまざまのお口の中の状況によって変わってきます。
また、被せる治療は補綴物の材質・材料のちがいだけではないのです。タイトルと少し離れてしまいますが・・・
歯は生まれ持った大切な身体の一部です。
その歯を削るというのは、その歯を守るためにならなくてはなりません。
削るからにはその目的をきちんと達成できるように配慮しつつ、必用最低限かつ細心大胆に削らなくては行きません。
治療の結果は術者(歯科医)や技工士の技量と、患者さんのお手入れによって大きく左右されます。
適切な形成、正確な印象、精密な技工操作によって歯が長持する歯冠補綴治療が可能になります。
科学的なことと同時に、歯科医師や歯科技工士の職人的な要素(技術や経験)も歯の長持ちには重要なのです。
自費の補綴物は、歯科医院での型採り(印象)材料や、使う石膏も保険とは違うし、技工士さんの使う道具や材料も違うし、製作工程もはしょることなく時間をかけて最善の技術を尽くして作ることができます。逆に言うと保険の補綴物では自費と同様の時間をかけてはいられません。
ながながになりましたが、最後に言いたかったのは材質の違いだけではないんですよ~ってことなのでした♪
つづきで白いクラウンについてです。
最近患者さんからの審美的な要望が強くなっていることや、金属の値段の高騰からセラミックのクラウンが多くなっています。
昔は割れやすかったり、強度不足のために細かな部分での精度がよくなかったり、つやがなくなったり変色したりで審美性に耐えなかったりといったことがありましたが、現在はずいぶん改善されてきています。
新しい材料もそうですし、キャドキャムなどの機器も歯科に導入されはじめて、歯科もどんどん進歩しています♪
ただ、ただ、常に新しいものが最善であるとは限りません。今までに出ては消えていった材料や治療法はたくさんあるのです!
なので自分が信頼できる専門家とよく相談して考えるのが良いと思います。
「患者さんには喜ばれるからセラミックをすすめるけど、自分の歯だったら(もちろん歯の場所にもよりますが)ゴールドがいいな~」と言う歯医者さんや技工士さんは今でもたくさんいらっしゃるのです。
このようなゴールドクラウン(右から2番目の歯は前装冠)で治療できます
ゴールドとセラミックであれば、ゴールドの方が修復物の強度があるため歯を削る量が少なくて済む場合が多いです。
それと複雑な形の場合はゴールドの方が精度が高い場合が多いです。
インレー(写真の中央、右からも左からも3番目)の場合、このゴールドと同等の精度をセラミックインレーに求めるのは困難です。
次で最後にします♪
先日お話しした勉強会での内容です。
歯科治療で使われているクラウンには主に2種類の金属があります。
健康保険がカバーしている材料がいわゆる「銀歯」とよばれるコレです。保険がきくというメリットはあるのですが・・・
この金属は延性が少なく、硬すぎるというデメリットがあります。要するになじみがイマイチ。
それとシルバーアクセサリーなどの黒ずみをご存知かと思いますが、腐食にやれらやすいです特徴があります。腐食はいわゆる劣化の1つです。
腐食は金属が接触している環境によって濃淡電池が形成されて起こるそうです。自由電子を持っている金属構造そのものが不確定要因で、金属の「気まぐれ現象」に端を発しているとも書いてありました。異種金属と接触させると腐食速度が増すそうです。
4週間、歯に仮着けした銀歯を外して写真をとりました。患者さんによってかなり違いがありますが、たった1ヵ月でこんなに真っ黒になっていたのでビックリして写真を撮りました。
左の白いのはプラスチックの仮のクラウンです。右の黒いのは銀歯を外した中身です。金属の土台が埋め込まれた歯です。
歯も真っ黒に変色し歯質が劣化していることがうかがえます。この歯質の劣化が被せ物の金属によるのか、中に埋め込まれた土台の金属によるものなのかわかりません。この土台は他院で行われたものなので材質もわかりません。ただ、銀歯を外した場合に中が黒や深緑色に変色していることはよく経験します。
歯科用に調合された金合金は硬さも具合が良いですし、腐食も起こりづらく、外した場合の歯もキレイなことが多いです。結局は歯が長持します。なのでゴールドがオススメなのは黒くなる銀歯より見かけが良いからというわけではなく、歯や体の健康のためなのです。患者さんの中には金歯は見栄っ張りぽくってイヤだという方もいらっしゃいますが、上記のような特性があることをお知りおきください。
今では白い、天然歯のような見かけにできる材料もありますが、長くなったのでまたまた続く・・・
月に一度歯科医師や歯科技工士と一緒にみんなで勉強会が行われています。
先日は技工士、爽やかなスナフキン中川さんの発表でした。
時代と共に患者さんの希望内容も変わってきますし、新たな材料も出てきますので、その患者さんの希望に合った材料を適切に説明し決定して行かなくてはなりません。
もともとなんでクラウンを被せるのかというと、歯あるいは歯周組織になんらかのトラブルが生じて、それに対して被せないままよりも歯が長持ちしたり、快適にお食事がしやすかったり、楽しく談笑できたり、ひいては全身の健康に貢献できたりすることが見込める場合にクラウンを被せるという治療を行うのです。
歯を削るのが良くないと考えている人がいると思いますが、一面ではたしかに正しいのですが、常にそうではありません。例えば大きな虫歯になっている歯を虫歯の部分を削り取らずにいると虫歯がより大きく侵攻してしまう可能性が高いです。なぜかというともともと虫歯ができちゃった時点で虫歯を作ってしまう細菌が勢力をもってしまっているわけで、そこに歯ブラシの届きにくい穴ぼこを放置すればがその細菌たちにとっては繁殖しやすい快適な住み家を提供していることになります。そしてその細菌たちの産出する酸によって歯の崩壊が進み、細菌の住み家はよりいっそう豪邸になってゆくのです。
虫歯以外でも、重症化してしまった歯周病の歯や、審美障害を抱えた歯なども被せたメリットの方が大きい場合があります。
健全歯で問題がないのであれば、もともとの天然エナメル質に勝るものはありませんので、クラウンを被せる必要はありません。そのままの状態を維持できるように予防することが一番健康的です♪
タイトル内容に行きついていませんが、長くなったのでつづく・・・
東京にエムドゲインミーティングに行ってきました!
どの講師もさまざまの用途に、さまざまの技術を駆使してエムドゲインという再生材料を応用し、素晴らしい効果を発揮されていました。
全ての先生に共通していたのは歯根面の正確な無毒化と、効果的な切開線の設定、注意深い歯肉の取り扱いによる出血のコントロールを最重要とし、クリーンな歯根面に血液や唾液を介することなく、直接エムドゲインを作用させ、確実な一次閉鎖を行っていました。
エムドゲインは魔法のお薬ではありません。歯科医によっては「エムドゲインなんて塗っても治らん」という先生もいらっしゃいますが、正しい手技によって用いられれば、エムドゲインには大きな効果が見込むことができることを再確認できました。
また手術時の術者の手技だけでなく、術後の時期に合わせた術者の指示を患者さんが守って正しい術後管理が行われることも結果を大きく作用するとのことでした。
ついでに大学卒業後20年の同窓会にも顔を出し、とても有意義な土日を東京で過ごしたのでした♪
ナカノ歯科では診療前に朝礼をしています。
朝礼で皆で唱和する文章をスタッフに募集しました!
多く選ばれたスタッフは長尾さんと山中さんでした♪